大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和25(あ)973 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

被告人本人の上告趣意について。

しかし、司法警察官及び検察庁において強制的尋問による自白を為さしめたこと

はこれを認むべき資料がなく、その他の事実誤認の主張は明らかに刑訴四〇五条に

該当しないから、所論は適法な上告理由として採用し難い。

弁護人佐々木清綱の上告趣意第一乃至第三点について。

しかし、被告人訊問の制を廃止した新刑訴においては、旧法のごとき被告人の訊

問を行わないのは訴訟手続上当然であつて、第一審における訴訟手続が論旨第一点

所論の憲法三七条を無視した違法などは全然認められないし、また、論旨第二点援

用の判例は旧刑訴に関するものであるから、新刑訴における本件には適切でない。

なお、冒頭被告事件について陳述する機会を与えた際における被告人の自白をその

他の補強証拠と共に証拠として採用するのは当然であつて何も違法ではないから、

論旨三点も採用できない。

よつて刑訴四〇八条により主文のとおり判決する。

この判決は裁判官全員の一致した意見である。

昭和二五年一二月六日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 齋 藤 悠 輔

裁判官 澤 田 竹 治 郎

裁判官 岩 松 三 郎

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